第4回FOST杯囲碁ソフト世界選手権大会
 FOST杯は1995年から毎年開催されているコンピュータ囲碁の大会で、東洋の伝
統的思考ゲームの最高峰である囲碁と最先端の科学技術であるマイクロエレクトロニ
クスの結晶とも云うべきパソコンとを組み合わせ、人間の英知に人工知能がどれだけ
近づけるか競う選手権大会です。
主催:財団法人科学技術融合振興財団
共催:コンピュータ囲碁フォーラム(CGF)、株式会社光栄
協賛:財団法人日本棋院 
後援:アップルコンピュータ株式会社、エプソン販売株式会社、
コンパック株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社、
日本電気株式会社、株式会社日立製作所、富士通株式会社、他
主催者の財団法人科学技術融合振興財団は、1994年4月に設立され、シミュレー
ション&ゲーミングの研究など科学と技術の融合を促進させる研究課題を中心に事業
活動を展開しており、その普及啓発事業の一つとして、囲碁ソフト世界選手権大会を
開催しております。
・開催日:1998年8月28日(金)・29日(土)
・開催場所:日本棋院(市ヶ谷)
1.重要な日程
参加申し込み締め切り6月20日(土)
参加申込者への確認証の送付7月15日(水)
事前の操作確認8月27日(木)
大会8月28日(金)29日(土)
懇親会8月28日(金)選手・委員等関係者
                          場所・アルカディア市ヶ谷
表彰式8月29日(土)大会終了後
2.登録
(1)参加資格
a)国籍、性別、年齢不問
b)個人、チーム、団体でも可
c)他人の作品の盗作コピー等違法行為は失格となり、賞金・賞品は没収しま
す。
d)ソフトは、通信機能を完備していることが望ましい。通信機能が付いてい
なくとも参加は出来ますが、操作時間も持ち時間に含まれます。
(2)参加費無料
(3)申し込み期間:1998年6月20日まで
(4)申込後のキャンセル:やむを得ない事情が生じた場合は7月31日までキャン
セルを認めます。それ以降のキャンセルは、今後FOST杯への出場を断る場合
があります。また、全く連絡がない場合は、FOST杯への参加は今後一切認め
ません。
(5)規定の参加申し込み書に記入の上送付して下さい。(参加申込書はE-mailでも
配布するので、E-mailで申し込んでも良い)。ホテルの斡旋を希望する方は申
込書に記入してください。
(6)参加申し込みが多い場合は、50名くらいで締切ります。参加、不参加の
 決定は申し込み締切り後、前年までの参加の有無や成績を参考にして、実行
委員会で決定し、可及的速やかに申込者に連絡します。
(7)参加確認証が申込先より返送され、それを受領した時点で登録が完了します。
(7月上旬完了予定)。7月15日までに参加確認証が届かない場合は、申込
先まで問い合わせてください。
(8)申込先:
〒223-0062神奈川県横浜市港北区日吉本町1-4-24
財団法人 科学技術融合振興財団 事務局 
TEL.045-562-5432FAX.045-562-6132
電子メール:fujimoto@koei.co.jp
(9)駐車場
日本棋院(市ヶ谷)には、駐車場のスペースはありません。車でこられる方は
注意して下さい。
3.機材と確認
(1)機材は原則として参加者が用意するものとします。ただし、運送困難な場合、
主催者側は貸与の申し込みを7月15日まで受け付けます。
(2)通信機能のない参加者には、通信機材として1台貸与されるのであらかじめ申
し込んで下さい。
(3)主催者側で用意できる機材はIBM-PC互換機(後援会社の機種)、Macintosh、
PC98シリーズのみであり、参加者に1台に限り貸与されます。従って、通信機
能の無い参加者は対局用の機材を自分で用意しなければなりません。
(4)主催者側にコンピュータの貸与を希望する場合は、申込書に希望する機材の
スペックを指定する事ができますが、CPUの速度・メモリーの容量などは
かならずしも希望に添えない場合があります。用意されたコンピュータで動く
かどうかの確認をすることは参加者の責任となります。
(5)対局は原則として、通信対局方式によります。但し、機種、言語、OSなどの
特殊性により通信対局に対応できない場合はこの限りではありませんが、操作時
間も持ち時間にふくまれるハンディを負うものとします。
通信機能がないプログラムの操作者は大会側が用意する通信専用コンピュータ
を使って対局相手と通信対局を行います。この大会で使用される通信規約の詳細
は(ftpサイト=ftp://igs.nuri.net:/Go/prog/protocol.Z)、
    (ftp://imageek.york.cuny.edu/nngs/Go/prog/protocol.Z)
通信プログラムはCGFのホームページ
URL(http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/indexj.html)で公開され、参加者は事
前に自分のプログラムとの通信テストを完了しておかなければなりません。
(6)通信テストは、自7月20日至7月31日FOSTにおいておこないますの
で、希望者は実行形式のプログラムをFOSTに送付してください。媒体はフ
ロッピーあるいはCD−ROMのみとし、圧縮方法はZIPのみ受け付けます。圧縮
をしないで送っても結構です。これはサーバープログラムとの間の通信テストを
行います。テストの結果は順次プログラムと共に返却されます。また何度でもテ
ストを受けることが出来ます。
(7)大会前日8月27日PM13:00〜PM21:00会場において通信機能を含むマシンのテ
ストを行います。このテストへの参加は義務ではありませんが、参加しなかった
ことによる不利はその人の責任です。これらを一切せず、通信が不良であった
り、大会側が用意する通信テストに慣れないがゆえにハンディを生じても大会側
は一切関知しません。またプログラムを改良する言語ソフトなどは各自で用意し
て下さい。
4.対局時の操作
(1)参加ソフトは、原則として応募者が操作しなければなりません。応募者が操作
できない場合は、操作の代理人を参加応募時に申請するものとします。
(2)プログラムの修正1局の内での修正は許されません。不必要なキータッチ等の
操作は不当な情報を与えたものとみなされるかもしれません。特に通信対局の場
合には、大会委員長の許可なくキータッチ等の操作を行うことは許されません。
(3)対局の継続が困難な不具合点があった場合、審判の承認を得て参加者自身が修
正しなくてはなりません。このとき審判が修正に時間制限を課すことがありま
す。
修正できない場合は、その対局は負けとなります。
(4)通信機能のないプログラムが対局する場合は大会側が用意する通信機能付きの
入力マシンに自分のプログラムの着手を入力します。コンピュータへの入力まち
がいは自動的に負けになります。
5.試合数と組み合わせ
(1)1日目スイス方式による予選(7試合程度)、その後総当たりによる決勝リー
グとし、決勝は8チーム程度、うち4チームは前年の実績によるシードとしま
す。2日目は決勝リーグを最優先におこないます。決勝に残れなかった 選手は計
算機の移動と配線を各自で行っていただくことになりますが、場所と組合せは用
意致します。試合数など決勝リーグと同じにはできませんのであらかじめ御了承
下さい。詳細は参加数が確定した後決定し、CGFのホームページで発表しま
す。ただし途中棄権があった場合は当日組み合わせを変更することがあります。
(2)組み合わせは受付終了後に、上記対戦方式に従い決定されます。なお、組合せ
の都合上不戦勝が出た場合は、昨年の大会の上位から順に不戦勝になるものとし
ます。
6.大会の運営規則
(1)手合割:互先、先番5目半コミ出し。先番はにぎりで決定します。
(2)持ち時間:各50分とします。250手以内に一方の持ち時間が切れたときに
は、切れた側の時間切れ負けとします。250手を越えた場合は、審判の判定に
よります。
(3)遅刻は試合開始後15分までは認め、遅刻時間を持ち時間から差し引きます。
15分以上の遅刻は負けとします。但し、第1試合に限り、開会式が始まる前
までとします。
(4)変形スイス方式の場合は、試合の修了直後に次の試合が始まる場合がありま
す。この場合は、最大10分を限度として休息をとることが出来ますが、そ れ
以上は遅刻とみなします。
(5)まね碁の制限:相手方の動きに対してミラー的な動きをした場合は200手
以内にその動きを中止しなくてはなりません。
7.順位の決定と表彰
(1)順位は次の判断の順番で決定します。
1)勝ち数の多いもの
2)全対局相手の勝ち数の合計の多いもの
3)負かした相手の勝ち数の合計の多いもの
4)直接対決があった場合は、勝ったもの
これでも決まらない場合は同位とします。同位となる場合は、同位グループ
で賞金を分配します。
(2)表彰:
優勝賞金100万円・賞状・トロフィー(財団賞)・盾(日本棋院賞)
準優勝賞金40万円・賞状
3位賞金30万円・賞状
4位賞金25万円
5位賞金20万円
6位賞金15万円
7位賞金10万円
8位賞金 8万円
技能賞賞状,盾(CGF賞)
なお賞金は銀行振込で支払います
また税金は受賞者が払うものとします。
8.対局ルール
日本囲碁規約(平成2年制定版)によります。
この規則はCGFのホームページに書いてあります。
URL(http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/indexj.html)
ルールの解釈については、審判の判定に従って下さい。
9.終局と勝敗の決定
(1)次のいずれかの場合に終局となります。
a)双方が連続してパスした時(正常終局)。
b)ソフトまたはその参加者が投了の意志表示をした時。
c)一方の持ち時間が制限時間を超過したとき。
d)反則があったとき
e)その他審判が必要と認めたとき
(2)死に石の表示:正常終局したとき、死に石は明確にモニター上に表示しなけれ
ばなりません。そこで両者が一致すれば、地の表示をして、それも一致すれば勝
敗が決定します。
(3)勝敗の決定:終局後、プログラム操作者同士で勝敗を判定します。
双方で勝敗に合意出来ない場合は審判が勝敗を判定します。
10..異常事態の処置
(1)プログラムの異常終了:プログラムの異常終了に際しては、大会実行委員長と
審判の判定によっては対局をやり直すことがあります。トラブルに要した時間は
加算されます。対局プログラムのアルゴルゴリズムデータベースの変更は許され
ませんが、システム動作環境に問題がある場合はそれを修正してリスタートして
ください。この原因が通信プロトコルの問題であるときは、手入力に切り替えて
下さい。
(2)電源事故:双方もしくは片方のコンピュータが電源事故などのために試合が
中断された場合、126手を超えているときは審判が判断します。それ以外の
場合でリスタートができないときは、はじめから行ないます。予測できない事
故、災害に際しては大会実行委員長によって勝敗は決定されます。
(3)不正な行為:不正な行為が発覚した場合には、その時点でその対局は負けとな
り、その後の対局は不戦敗となります。懲罰の対象となることがあります。
(4)争議申し立て:ここに記載されていない原因による争議は、大会実行委員長
および審判が裁定を行ないます。いかなる場合についても大会実行委員長の
裁定は最終判断であり、参加者はこの裁定に従わなければなりません。
11.その他
(1)大会運営の円滑化をはかるために、試合の前日までルールなどのマイナーな事
項の変更を行なう場合があります。この場合は全参加者に同時にかつ、速やかに
知らされるようにします。
(2)この規則でカバーできない事態が発生した場合は、審判が決定します。審判の
決定には抗議することはできません。
(3)当日の日程の詳細発表はCGFのホームページで行います。
URL(http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/indexj.html)
12.棋譜
(1)対局後、各プログラムは棋譜を提出して下さい。棋譜の媒体・形式は自由です
がSGF(SmartGoFormat)形式での提出が望まれます。SGFの仕様は以下の
ftp://igs.nuri.net/Go/info/smartgo.def.Zにあります。また15章に概要を示
しますので、極力これに従って提出して下さい。
プログラムは棋譜の保存機能を持たなければなりません。各プログラムは任意
の局面からの対局再開が望まれます。棋譜の著作権は主催者に帰属しますが、非
営利の目的には自由に使用できます。
(2)棋譜は下記のホームページで公開します。
URL(http://www1.odn.ne.jp/~cag79530/cgf/indexj.html)
13.観衆と取材への対応
(1)参加者はマスコミの取材にできる限り協力してください。
(2)参加者の中からギャラリーが自由に楽しめるように、ソフトを出してもらい
人対コンピュータで楽しんでもらいます。これによってプロ棋士やマスコミ
関係者にプログラムを評価してもらいます。
また、このプレゼンテーションに参加されたプログラムの中からCGF賞を
選出します。競技には参加しなくてもこのセッションには、囲碁関連ソフト、
将棋等の別のゲームも参加できますが、参加数が多い場合は選別されます。
注)CGF賞は選手権の成績だけでなく、社会的に広める業績に対しても評価の
対象とします。したがって、選手権とプレゼンテーションセッションの両方に
参加された方のみを表彰の対象とします。
(3)参加者は自分のプログラムの説明を英語か日本語で書いた物(A4の用紙1
枚、又はレターサイズ)をフロッピー・ディスクまたはE-MAILで参加申し込み時
に提出して下さい。参加者のプロフィールとしてまとめ1冊子にして、大会当日
参加資料として配布します。
14.大会役員
大会委員長     襟川 陽一
大会実行委員長 石原 孝一郎
事務局          丸山 俶生
審判他日本棋院 小島高穂 9段、圍棋文化研究會 岡崎正博他
大会運営 CGF
15.提出用のSGFのサブセット仕様
SGFは、()の中に、;で始まるノードの列で表されます。最初のノードは
ルートノードと呼ばれ、一局全体にかかわるプロパティを含んでいます。
ルートノードの次のノードが第一手を表します。
(;
GM[1]FF[1]/GMはゲームの種類を表す。囲碁は1,FFはSGFのバージョン
(1〜4)を表す。
SZ[19]/盤のサイズ。19路盤
PB[playerblack] /黒番の名前
PW[playerwhite] /白番の名前
DT[date]        /対局日
PC[place]    /対局場所
KM[komi]    /コミ
TM[timeforeachplayer]/持ち時間{分)
RU[rule]    /使用するルール。Japanese
RE[result]   /結果 B+10.5は黒番10.5目勝ち。B+Rは黒中押し勝ち
EV[event]    /イベント名。4thFostCup
GN[gamename]    /ゲーム名。round1
;B[aa];W[bb];B[cc]../黒番から見た左上をaa,右上をsaとする。10手ごと
に改行。
;B[tt]W[tt])     /パスはtt。
具体例
(;
GM[1]FF[1]
SZ[19]
PB[HandTalk]
PW[ManyFacesofGo]
DT[08/27/97]
PC[Nagoya]
KM[5.5]
TM[60]
RU[Japanese]
RE[B+0.5]
EV[3FOSTCup]
GN[round1]
;B[dd];W[pd].....
;B[tt];W[tt])